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睡眠負債とは?NHK「あさイチ」紹介の危険度チェックと解消法

目覚まし時計

睡眠不足の積み重ねで起こる「睡眠負債」。

病気のリスクをあげることからNHK「あさイチ」でも取り上げられ、チェック方法や解消法について紹介されました。

日本人は世界的にも睡眠時間が短く、特に30~50代の働く女性は睡眠時間が少ない傾向にあるそうです。もしかしたら、あなたも気付かないうちに「睡眠負債」を抱えているかも知れません。

この記事では、睡眠負債で起こりうる病気リスク、睡眠負債のチェック方法や解消法を紹介していきます。

睡眠負債とは?

睡眠負債(すいみんふさい)とは、毎日のわずかな睡眠不足が、負債のように蓄積された状態をいいます。

眠気などの自覚症状はないのですが、命にかかわる病気のリスクを高め、仕事や家事のパフォーマンスが落ちてしまうことが、研究で明らかになっています。

 

自分では気づけない睡眠負債

睡眠負債の怖いところは、「体が深刻な状態なのに、自分では気付かないこと」です。

例えば、徹夜など極端な睡眠不足の場合、脳の働きの低下、眠気などが自覚症状としてあると思います。

ところが、1日6時間程度の睡眠時間をとっている人でも、実はわずかに睡眠時間が足りておらず、知らず知らずのうちに「睡眠負債」として蓄積することもあるのです。

下の図は、アメリカの研究チームが行った実験の結果です。徹夜(紫)のグループと、6時間睡眠(赤)のグループに分けて、脳の反応速度がどう変化するかを比較しています。

睡眠負債と脳の働き

画像:あさイチ公式HP

徹夜(紫)のグループは、初日から急激に反応速度が低下しています。

一方で、6時間睡眠(赤)のグループは最初の2日間ほどは大きな変化はありません。しかし、徐々に反応速度が低下し、2週間後には徹夜グループの2日目とほぼ同じレベルまで低下しています。

つまり「6時間睡眠を2週間続けた脳」は、「2晩徹夜した脳」と同じ状態ということになりますね。

しかも、徹夜(紫)グループが「眠気」を感じているのに対し、6時間睡眠(赤)グループに眠気はなく、脳の働きが衰えているという自覚がほとんどなかったということです。

睡眠不足が蓄積すると、自覚症状がないまま、脳のパフォーマンスが徹夜レベルまで低下してしまう・・・

これが睡眠負債の実態です。

参考文献:Van Dongen HP et al. Sleep. 2003 Mar 15;26(2):117-126.

 

睡眠負債で病気に?NHK「あさイチ」で特集

睡眠負債は、病気リスクを高めたり、進行を早めたりすることが研究で明らかになっています。NHKの情報番組「あさイチ」では、睡眠負債が影響する病気について紹介されました。

睡眠負債が影響すると考えられる病気

  • がん
  • 認知症
  • 脳卒中
  • 心筋梗塞
  • 高血圧症
  • 肥満
  • うつ病

出典:あさイチ公式HP

 

NHKあさイチでは、がん、認知症のリスクについて、専門家の研究結果も交えながら詳しく紹介されました。

 

がんの発症リスクが上がる

睡眠負債の人は、がん細胞を抑制してくれる「免疫細胞」の働きが低下するため、がんの発症リスクが上がることが研究で明らかになっています。

下のグラフは、東北大学が約24,000人の女性を対象に行った、睡眠時間と乳がん発症リスクの関係を調べた調査結果です。

睡眠時間と乳がん

画像:あさイチ公式HP

平均睡眠時間が6時間以下の女性は、7時間睡眠をとっている女性と比べると、乳がん発症リスクが1.67倍であったと報告されています。

また、アメリカのシカゴで行われた実験では、睡眠負債状態のマウスはがん細胞が増殖しやくなることが分かっています。

参考文献:Kakizaki M et al. Br J Cancer. 2008 Nov 4;99(9):1502-5
Hakim F et al. Cancer Res. 2014 Mar 1;74(5):1329-37.

 

認知症のリスクが上がる

認知症の原因と考えられている「アミロイドβ」は、睡眠不足になると脳内に蓄積しやすくなります。これはスタンフォード大学の西野精治氏の研究で明らかになっています。

アミロイドβは、日中脳内に発生する物質なのですが、眠っている間に脳から排出されます。ところが睡眠時間が短いとアミロイドβを脳から排出しきれず、脳内に蓄積していきます。

アミロイドβは、認知症が発症する20~30年前から、脳内に蓄積しはじめるといわれています。つまり、30~50代の働き盛りの睡眠負債は、老後の認知症発症に大きく影響するということになります。

参考文献:Jae-Eun Kang et al. Science 326, 1005 (2009)

 

睡眠負債をチェックしてみよう

日本人の約40%が「睡眠時間6時間以下」といわれています。

もしかしたら、あなたも気づかないうちに睡眠負債に陥っているかも知れません。気になる方は「睡眠負債の危険度チェックリスト」で確認してみましょう。

ここ1ヵ月くらいの睡眠や日中の状態を思い出しながら、下記8つのチェック項目にお答えください。

 

チェック1

寝床についてから実際に眠るまで、どのくらい時間がかかりましたか?

A:寝つきはよかった
B:少し時間がかかった
C:かなり時間がかかった
D:非常に時間がかかった(または眠れなかった)

 

チェック2

夜間、睡眠の途中で目が覚めましたか?

A:問題になるほどではなかった
B:少し困ることがあった
C:かなり困った
D:深刻な状態(全く眠れなかった)

 

チェック3

希望する起床時刻より早く目覚め、それ以降眠れないことは?

A:そのようなことはなかった
B:少し早かった
C:かなり早かった
D:非常に早かった(または眠れなかった)

 

チェック4

夜の眠りや昼寝も合わせて、睡眠時間は足りていましたか?

A:十分である
B:少し足りない
C:かなり足りない
D:ぜんぜん足りない(全く眠れなかった)

 

チェック5

全体的な睡眠の質についてどう感じていますか?

A:満足している
B:少し不満である
C:かなり不満である
D:非常に不満である(または眠れなかった)

 

チェック6

日中の気分はいかがでしたか?

A:いつも通りだった
B:少しめいった
C:かなりめいった
D:非常にめいった

 

チェック7

日中の活動(身体的・精神的)はいかがでしたか?

A:いつも通りだった
B:少し低下した
C:かなり低下した
D:非常に低下した

 

チェック8

日中に眠気はありましたか?

A:全くなかった
B:少しあった
C:かなりあった
D:激しかった

 

あなたの睡眠負債危険度は?

チェック項目の回答を、A→0点、B→1点、C→2点、D→3点として、合計点を計算してみましょう。この合計点で、あなたの睡眠負債の危険度がわかります。

睡眠負債チェック

画像:あさイチ公式HP

 

いかがでしたか?

このチェック方法は、滋賀医科大学の角谷寛教授監修のもと、睡眠障害・不眠症で一般的に利用されている「アテネ不眠尺度」をもとに作成されたものです。

危険度が「中」「高」となった人は、睡眠負債に陥っている可能性が高く、現在の睡眠を改善する必要があります。

 

睡眠負債を返済するには?【解消法まとめ】

寝起きだるい

睡眠負債に陥った場合、やはり「負債」ですから返済していく必要があります。まずは「現在の睡眠」と「睡眠前後の生活習慣」を見直してみましょう。

 

【1】メリハリをつけた生活を心掛ける

簡単にいえば「寝るときは寝て、起きるときは起きる」ということです。

眠気は、脳から眠りやすくするホルモン「メラトニン」が分泌されて起こります。ところがテレビやスマホなどの影響で脳や目が刺激されると、メラトニンの分泌が抑えられてしまい、せっかくの眠気が妨げられてしまいます。

また、朝起きて太陽の光を浴びると、気持ちよく目覚めるホルモン「セロトニン」が増加します。日光を浴びることは体内時計の調整・改善に効果的とされていて、夜の眠りやすさにも繋がります。

特に睡眠時間が不規則な人は、布団に入る時間を決めてください。規則正しい睡眠をとると、スムーズに眠りやすく、朝は気持ちよく目覚めるようになります。

眠る前にはテレビやスマホを控え、部屋を暗くして眠るようにしましょう。そして朝起きたら太陽の光を浴びて、身体をしっかり起こしてあげてください。

 

【2】睡眠時間を確保する

理想的な睡眠時間は、成人なら7時間前後、子供は8~10時間といわれています。

家庭の事情で十分な睡眠時間を確保することが難しい人もいると思いますが、できるだけ理想的な睡眠時間に近づくように日常生活を見直してみてください。

一日の家事を終えてやっと訪れた自分の時間、ドラマを見たり、SNSを楽しみたい気持ちもよく分かります。でも十分な睡眠時間がとれないのであれば、やはりガマンが必要です。

また、睡眠時間は分割せず、なるべく一回で長時間の睡眠をとるようにしてください。

短い睡眠時間では深く眠ることができません。仮に短い睡眠の合計が7時間だったとしても、一度も起きることなく7時間眠ったのでは、睡眠の質がまったく違います。

 

【3】質の高い睡眠を心掛ける

睡眠負債を返済するためには、睡眠時間を確保する以外にも「質の高い睡眠」をとることが大切です。

あさイチにも睡眠の専門家として登場した白川修一郎先生(睡眠評価研究機構 代表)は、スムーズに質の高い睡眠に入るために、下記のような行為は避けるように呼び掛けています。

寝つきが悪くなるNG習慣

  • 熱いお風呂に入る
  • コーヒーや紅茶などカフェインの入った飲み物を飲む
  • 寝る直前に食事をとる、または極端な空腹状態で寝る
  • 眠れないからとアルコールを飲む
  • タバコを吸う
  • 激しい運動をする
  • 直前までテレビを見たりパソコンをする

引用:ぐっすり.com

 

ここで紹介した以外にも、脳が興奮状態になったり、目に刺激を与えるような生活習慣は避けてください。

限られた睡眠時間で体をしっかりと回復させるために、「睡眠の質」にも気を配るようにしましょうも意識するようにしましょう。

 

睡眠負債を返済するとパフォーマンスが上がる

基礎代謝を上げる

あさイチに登場した50代の女性モニターさんは、睡眠負債の危険度が「高」と診断されました。しかし、生活リズムを見直すことで、驚くほど充実した毎日を過ごせるようになったそうです。

以前は、新聞を読みながらウトウトしたり、夜中にテレビや電気を消すために起きたりして、眠りが浅いために、起床時間前には目が覚めてしまうという悪循環でした。

女性モニターがとれる睡眠時間は6時間。この6時間の睡眠時間を質のよいものにするために、下記の項目を実施しました。

  • 寝室で新聞やテレビを見ない
  • 23時には電気を消して布団に入る

 

驚くことに、たったこれだけです(笑)

結果どうなったかというと・・・

 

  • 寝つきがよくなった
  • 起床時間まで目が覚めることがなくなった
  • 作業効率が上がり、家事が早く片付くようになった
  • 毎朝30分、新聞を読む時間ができた

 

睡眠負債が解消され、作業効率がよくなったことで、忙しい朝に30分も自分の時間を作ることができました。しかもスッキリ目覚めることができ、病気のリスクも低下するわけですから、睡眠負債の解消にはメリットが非常に多いことが分かりますね。

「睡眠って大事なんだなぁと思いました」と笑った女性モニターさんの顔は、改善前に比べてイキイキしているのが印象的でした。

 

まとめ

「睡眠負債」は、日々のパフォーマンスが低下し、がんや認知症のリスクを高めてしまうのに、自分ではなかなか気づかない厄介なものだということがお分かりいただけたと思います。

チェックリストで睡眠負債の危険度が高かった場合は、ここで紹介した解消法を参考に、少しづつ返済(改善)していきましょう。

あさイチで紹介された50代女性モニターさんのように、睡眠を見直すだけで、生活がガラッと改善することもあります。ぜひ毎日の睡眠を見直してみてください。

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