ドライ納豆(乾燥納豆)の作り方【画像あり】 栄養そのまま天日乾燥

納豆を乾燥させた「ドライ納豆」が、テレビ番組で紹介され話題になっていますね。
このドライ納豆は、自宅でも簡単に作ることができます。でも作り方を間違えてしまうと、せっかくの栄養を失ってしまうことも…
この記事では、ドライ納豆の正しい作り方について、画像付きで紹介していきます。
画像引用:tengunatto.com
この記事でお伝えすること
ドライ納豆(乾燥納豆)の作り方は天日乾燥が基本
ドライ納豆(乾燥納豆)の作り方は、天日乾燥が基本です。
油で揚げたり、加熱して乾燥させる方法もありますが、高温にさらすことで、納豆特有の栄養素「ナットウキナーゼ」が失われてしまいます。
水分が多い状態少ない状態で異なりますが、水分が多い状態で50度以上になると、活性が急激に低下します。
引用:日本ナットウキナーゼ協会
Q.ドライ納豆や干し納豆、納豆ふりかけでも納豆と同じ効果はあるのか?
A.納豆菌やビタミンKなどは熱をかけても残るのですが、ナットウキナーゼだけは熱に弱いため、油脂で揚げたドライ納豆や納豆ふりかけにはナットウキナーゼは壊れてありません。
熱を加えない干し納豆やフリーズドライ製法のドライ納豆や納豆ふりかけにはナットウキナーゼが残っておりますので、用途や味によってお選び頂ければと思います。
引用:納豆学会
つまり、ナットウキナーゼを失わずにドライ納豆を作るには、加熱しない天日乾燥か、フリーズドライ製法しかないということです。
ナットウキナーゼは、血管を詰まらせる「血栓」を溶かすというすばらしい作用があります。この貴重な栄養を失わないように、時間が掛かっても天日でじっくり乾燥させていきます。
ドライ納豆(乾燥納豆)の作り方 【画像あり】
それでは、誰でも簡単にできるドライ納豆の作り方(レシピ)を画像付きで紹介していきます。
用意するもの
- パック納豆
- 塩・こしょう
- 皿
- クッキングシート
画像は納豆1パックで作っていますが、量は多くても大丈夫です。調味料もシンプルに塩・こしょうとしましたが、こちらも好みに合わせてなんでもOKです。
味付け
市販のパック納豆に、塩、こしょうで味付けをしてよくかき混ぜます。
味付けはお好みで構いませんが、納豆のたれ、しょうゆを使わないので、個人的にはしっかり味付けした方がおいしいと思います。
最初に納豆をザルで洗う方法もあるそうですが、納豆の栄養が流れてしまいそうなので、洗わずにネバネバのままいきます。
ちなみに納豆のネバネバには、血栓を溶解する作用がある「ナットウキナーゼ」が含まれています。
皿に広げる
皿にクッキングシートをしき、味付けした納豆を広げます。乾燥しやすいように、できるだけ平たく、納豆が重ならないようにしてください。
天日干しする
天日干しで乾燥させていきます。虫やゴミが気になる場合は、ザルをかぶせればOKです。これならネバネバが服につく心配もありません。
気温や天候にもよりますが、4~5日間を目安に、カリカリになるまで乾燥させます。
家の外で乾燥させるのがベストですが、日当たりのいい窓際に置いても構いません。ただ室内で乾燥させる場合は、納豆特有のニオイが充満するのでご注意ください。
乾燥1日目
それほど大きな変化はありませんが、外側の風当たりのいい納豆は、少しづつ乾いてきた感じです。
乾燥2日目
見た目にも納豆が乾いて、一回り小さくなったことが分かりますね。まだ表面は少しネバネバが残っています。
乾燥3日目
この日は天気がよく、一気に乾燥が進みました。一粒食べてみたところ、外側はカリカリですが、中はまだ乾燥しきれていませんでした。でも、これはこれでおいしいと思います。
乾燥4日目
乾燥前に比べると2回りくらい小さくなりました。ネバネバが多かった部分が乾きにくいようなので、もう一日乾燥させることにしました。
乾燥5日目
カリカリのドライ納豆が完成しました!手作りなので、さすがに見た目はイマイチですね。
ネバネバがそのまま乾いたので、納豆どうしがくっついて固まってしまいました。もちろん、手で簡単にバラバラになるのでご安心ください。
乾燥前の納豆と比べるとこんな感じです。水分が飛んで小さくなり、納豆の直径は半分くらいになりました。
肝心の味はどうなの?
かなりおいしいです!
中までカリカリの食感で、食べ始めると手が止まりません(汗)
ほどよい塩味で、こしょうのアクセントも絶妙。これは「おつまみ」には最高ではないでしょうか。それに7歳の娘もおいしいといってバクバク食べてくれたので、子供のおやつとしても喜んでもらえそうです。
今回は納豆1パック分しか作らなかったので、娘と二人で食べたら、わずか数分でなくなってしまいました。子供のおやつにするにしても、2~3パック分くらいは乾燥させた方がいいですね。
市販のドライ納豆を通販で購入してみた【川口納豆】
ドライ納豆は、いろいろなメーカーから発売されていて、通販でもお手軽に購入できます。
今回はテレビ番組「マツコの知らない世界」でも紹介された、川口納豆の「乾燥納豆65g(価格648円)を購入してみました。フリーズドライ製法なので、ナットウキナーゼもしっかり入っている商品です。
テレビ放映後は反響がすごかったようで、ネットで注文した後は「注文が殺到しており、お届けまで少々お時間をいただく場合もございます」といったメールが届きましたが、運よく2~3日後には届きました。
川口納豆の商品は、ひきわり納豆をフリーズドライ加工したもので、塩などの味付けはありません。
サラダ、パスタ、味噌汁などのトッピングにおすすめとありますが、そのまま食べてもすごくおいしいです。こちらも食べ始めるとなかなか止まりません。
フリーズドライと天日干しでは食感が違う
天日干しのドライ納豆とフリーズドライを比較すると、まず食感が全然違います。
画像は、左が「自作天日干し乾燥納豆」、右が「川口納豆」です。天日干しはカリカリと歯ごたえがあるのに対し、フリーズドライはサクサクしていて、スナック菓子のような食感です。
好みは別れるかも知れませんが、こうやって食べ比べてみるのも面白いと思います。
自作ドライ納豆(天日干し)を作るメリット
天日干しドライ納豆を作ってみて、自分自身が感じたメリット、デメリットをまとめてみました。先ずメリットからお伝えします。
コストが安い
スーパーの納豆は3パックで100円程度ですから、市販のドライ納豆に比べたら、かなり低コストで作ることができますね。仮に失敗したとしてもダメージは少ないと思います。
自分だけの味付けができる
塩、こしょうの味付けが一般的ですが、好みに合わせていろいろな調味料で味付けできます。からし、納豆のタレなどもおいしそうな気がします。
意外に楽しい
実はこれが最大のメリットのように感じます。一日一日の変化を確認するのは楽しいですし、「どこにも売っていない自分だけのドライ納豆」というのは嬉しいものです。
自作ドライ納豆(天日干し)を作るデメリット
乾燥するまでに時間が掛かる
天日で乾燥させるので、当然時間が掛かりますし、天候にも左右されます。手っ取り早く食べたいという人は、市販のドライ納豆を購入した方がいいですね。
室内だとニオイが気になる
家の中で天日干しした場合、結構ニオイが気になります。室内でドライ納豆を作る場合は、家族の了解をとっておきましょう。
ドライ納豆はカロリーや栄養価が高いって本当?
天日乾燥やフリーズドライ製法で作られたドライ納豆の場合、カロリーや栄養価は普通の納豆と変わりません。
「ドライ納豆はカロリーが高い」
「乾燥させると栄養価が上がる」
このように認識している人もいるようですが、おそらく普通の納豆とドライ納豆を同じ重量で比較するために、勘違いしている人が多いのではないかと思います。(100g当たり〇〇キロカロリーなど)
ドライ納豆の重量は、乾燥させて水分を飛ばすと、だいたい乾燥前の3分の1くらいまで軽くなります。そうすると、単純計算で100gのドライ納豆を作ろうとしたら、300gの納豆が必要になりますよね。
つまり、同じ100gで比較した場合、カロリーも栄養価もドライ納豆の方が高くなるのは当然のことなんです。
原料を「納豆」と考えた場合、ドライ納豆にしたからといって、カロリーや栄養価が大きく変わることはありません。カロリーが気になる人でも、よほど食べ過ぎない限り、カロリー過多になることはありませんのでご安心ください。
※ドライ納豆のカロリー、栄養価につきましては、川口納豆様にも確認済の内容です
※油で揚げるなど、製法や味つけによってはカロリーや栄養価が変わります
パック納豆より栄養摂取が簡単
ドライ納豆は、乾燥することで納豆の栄養がギュッと凝縮されます。パックの納豆に比べれば食べやすいですし、豊富な栄養をいつでも手軽に摂取できるのはドライ納豆の大きな魅力です。
川口納豆様の話では、ドライ納豆をサプリメント感覚で、毎日少しづつ食べているという人も多いそうです。確かにパック納豆ではサプリメント感覚というわけにはいきませんからね。
納豆は栄養豊富で、美容食・健康食としても知られています。食べたいときにサッと食べれるので、普段の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
天日乾燥以外のドライ納豆レシピ
最後に、天日乾燥以外でドライ納豆を作る方法を簡単にまとめておきます。それぞれメリット、デメリットがありますので参にしてください。
オーブンで乾燥させる
100~130度くらいで1時間ほど乾燥させます。短時間で乾燥させることができますが、高温にさらす時間が長いので、ナットウキナーゼが失われてしまうデメリットがあります。
食器乾燥機で乾燥させる
50度の設定で12時間ほど乾燥させる方法です。設定温度にもよりますが、ナットウキナーゼが失われる可能性が高いことと、キッチンが納豆臭くなるデメリットがあります。
冷蔵庫内で乾燥させる
パック納豆のふたとフィルムをはずし、1~2週間冷蔵庫に入れておくだけの簡単な乾燥法です。納豆の栄養が失われることはありませんが、できあがるまでにかなりの時間が必要になります。
情報参照元:クックパッド
まとめ
天日乾燥によるドライ納豆の作り方、市販のドライ納豆との比較などを紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
手間は掛かりますが、自分で作るドライ納豆の味は格別です。ぜひお好みの味付けで作ってみてください。